寒さの残るある日、不意にラーメンが食べたくなった。 そうして向かったのが、富山県氷見市にある人気ラーメン店「貪瞋癡(とんじんち)」だ。
私は普段、味噌ラーメンや豚骨ラーメンを好んで食べるタイプなので、「煮干しラーメン」という言葉には正直そこまで惹かれていなかった。 しかし、貪瞋癡は富山県内でもかなり有名なお店。 「そんなに有名なら、一度は食べてみたい」 そう思い、足を運ぶことにした。
貪瞋癡とは?
「貪瞋癡」は、氷見産の煮干しを使った淡麗系ラーメンで有名なお店。 全国のラーメンファンからも高い評価を受けており、県外から訪れる人も多いらしい。
- 店名:貪瞋癡(とんじんち)
- 住所:富山県氷見市朝日本町1-30
- 最寄り駅:JR氷見駅から徒歩約12〜13分
- 定休日:月曜日
詳しい営業時間などは、来店前に最新情報を確認するのがおすすめ。
開店直後なのにほぼ満席
開店直後を狙って向かったのだが、店内はすでにほぼ満席。 さすが有名店だ。
席につき、看板メニューの「煮干しラーメン」を注文。 待ち時間のあいだ、店内をゆっくり見回してみる。
流れているのはジャズのような落ち着いた音楽。 壁には有名人のサインが飾られ、天井には筆で書かれた掛け軸のような装飾。 さらにワインボトルがずらりと並んでいて、まるでバーのような雰囲気もある。
いわゆる「昔ながらのラーメン屋」という感じではなく、かなりおしゃれ。 入店した時点で、すでに少し気分が高揚していた。
まず運ばれてきたのは“別皿のトッピング”
待っていると、先に運ばれてきたのはラーメンではなくトッピングの皿だった。
そこには、
- 煮玉子
- メンマ
- チャーシュー
- ネギ
- アオサのような海苔
が美しく盛り付けられている。
この時点で、なんだか「ラーメン屋」というよりコース料理のお店のよう。 提供の仕方までおしゃれで驚いた。
煮玉子はとろりとした半熟。 チャーシューは脂身が少なめに見える。
気になる。 かなり気になる。
だが、ラーメン本体が来るまで我慢だ。
想像を超えてきた煮干しラーメン
ついにラーメンが到着。
見た目は透き通った醤油系。 香りもかなりあっさりしていて、「優しい味なのかな」という第一印象だった。
だが、一口すすった瞬間、その印象は完全に変わる。
「うまい!!!!!」
思わずそのまま、ずるずると麺をすすってしまった。
見た目は淡麗系なのに、驚くほどコクが深い。 煮干しの旨味がしっかりあるのに、苦みやえぐみはほとんど感じない。
にんにくで押すタイプではなく、醤油と煮干しの旨味で勝負している味。 その上品さが心地いい。
スープを飲むと、さらにコクがダイレクトに伝わってくる。 「このスープ、ずっと飲んでいられるな……」と思うほどだった。
トッピングも抜かりなく美味しい
別皿のトッピングも順番に乗せていく。
チャーシューは脂身控えめながら、しっかり肉の旨味があるタイプ。 噛むほどに味が広がり、タレの風味もしっかり染み込んでいる。
煮玉子も絶妙だった。 ただの半熟卵ではなく、白身にまできちんと味が入っていて、「ちゃんと煮玉子」になっている。
どれも丁寧に作られているのが伝わってきた。
「味わいたいのに止まらない」ラーメン
ゆっくり味わって食べたい。 そう思っているのに、箸が止まらない。
いったん落ち着こうとスープを飲む。 すると、またスープの美味しさに感動して二口、三口と飲んでしまう。
結果、また麺をすする。
「もっと味わいたいのに、食べる手が止まらない」 そんな不思議な感覚だった。
ボリュームはしっかりあるはずなのに、気づけばあっという間に完食。
食べ終わったあとに残ったのは、なんとも言えない幸福感だった。
また食べたくなる、冬にぴったりの一杯
食べ終えた瞬間、自然と「また来たいな」と思った。
身体が温まるだけではなく、どこか心までほっとするようなラーメン。 寒い季節には特にぴったりかもしれない。
けれどきっと、冬じゃなくてもまた食べたくなる。 そんな一杯だった。
まとめ
「煮干しラーメンって、自分の好みとは少し違うかも」 そう思っていた自分が、完全に印象を覆された。
あっさりしているのに深い。 上品なのに満足感がある。
富山で有名と言われる理由を、しっかり実感できたラーメンだった。
氷見方面へ行く機会があれば、ぜひ一度立ち寄ってみてほしい。


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